逆転LOVER☆
「それで?佐野が誤解してる訳だ?」
三澤くんの煎れたコーヒーは、
甘すぎず、苦くもなく美味しかった。
「はい・・・。あたしが嘘ついてしまって。」
「そもそも佐野が本気かも分からないんだろ?」
そう聞かれると胸がチクッと痛んだ。
だって本当にその通りですから。
恋愛の免疫が無いあたしは、
ここ最近くれる先輩の優しさが嬉しくて、
今日だって本当は・・・一緒に帰りたかった。
先輩にされたキスの意図も分からないけど、
それでもあたしの努力は無駄にはならなかった。
あたしは馬鹿な女なのでしょうか。