羽鳥のくせに調子に乗るな!!
そして、昼休みにのっちとご飯を食べてから、トイレに向かう。
廊下で、何人かにすれ違い、話をしてからトイレに駆け込んだ。
「……ふぅっ……!」
用を足して、ドアに手をかけた瞬間に
女子たちの声が聞こえた。
「………うぅっ……ふぅっ……」
な、泣き声?
びっくりしながら耳をすませてると
「あゆ〜!大丈夫だって、ね?」
「だってぇ〜……っ」
「でも、あゆを振るなんて……ねぇ?」
………あ、失恋か。
そう思って納得してると意外な名前が聞こえた。
「羽鳥、くん……っ、
好きな子、いるんだって……」
そのセリフを聞いた瞬間、頭が真っ白になった。ポカーンとしてその場に立ち尽くす私。
「えっ!? 嘘!
そんなの初耳〜!」
「誰だろ……」
そんな、会話が聞こえるけど頭に入ってこない。
「あ…っ」
「………」
出ると、女の子たちが気まづそうに、私を見つめるけど気にせず手を洗って出ていく。