羽鳥のくせに調子に乗るな!!



「のっちぃ〜」

昼休みになると、すぐにのっちに抱きつく。

「何よ……」


「羽鳥、好きな人いるんだって〜」


私がふてくされたように言うと、
のっちは、ふぅんとだけ言った。


………興味無さそう。





そう思ってると、ドアの方で私を呼ぶ声が聞こえた。



「あれ……、呼んでる?」


首を傾げてると、のっちがニヤニヤしてどこかを見てる。



私は、席を立って、ドアの方へと向かう。



「私に、用事ー?」

ドアの前に立っているのは男。

同い年……?



「話があるんです…」

顔を真っ赤にしながら、そう言うから、
「じゃあ、場所を変えよっか」そう言って歩きだそうとすると、手首を引っ張られた。




え……?



後ろを向くと







「コイツ、俺が先だから」



そう言って、走り出す。



は……?



え…?ちょっと……っ、





「は、羽鳥……っ!!」




私は、その後ろ姿を、見て走るしかなかった。




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