相合傘〜黒板のジンクス〜


なのにどうして‥


「ねえ、くるし‥い‥離して‥」


「イヤだ。」


は?なんで?


「ちょっ、意味がわからない」


どうしてこんなこと急にするの?


私のことなんか放っておいてよ!


私には勇がいて、耕祐には藤堂さんがいる。

これでいいじゃない。


これならお互い寂しくないよ。

自分のことを大切に思ってくれる人が近くにいるんだから。

その人のことを大切にしないと‥。



私と耕祐は‥‥こうなる運命だったんだよ。


もう‥後戻りなんて‥できないところまで、私たちは来てしまったんだ。
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