相合傘〜黒板のジンクス〜
「えっ⁉︎コーくんっ!」
藤堂さんは驚きを隠せない顔をしていた。
そりゃあ、ビックリもするよね。
「私がここに二人を呼んだのは真実をはっきりさせたいから。一人一人だと嘘をつかれたとはわからないからね。二人から真実を聞く。それに、藤堂さん前に私に言ったよね、
〝あんなの知ったらあんた達だって何にも言えなくなるんだから″って、だから教えて、二人の関係性を」
自分でも驚くほどに、冷静だった。
最初に口を開いたのは藤堂さんだった。
「私とコー君は‥」
「やめろっ!」
何か焦った様子で、藤堂さんの言う言葉を遮った。
だけど、藤堂さんは止まらなかった。
「婚約してるのよ」
「えっ‥‥」
こん‥や、く‥?
結婚するってこと?
そんな‥‥っ
だって、耕祐と私は幼馴染みで‥ずっと一緒にいて、そんな雰囲気は一切感じ無かった。
いつから?
耕祐のことは全部わかってたつもりだったけど‥全然わかってなかった。
耕祐は私のことを知っていたけど‥私だけが‥耕祐を知らなかった