相合傘〜黒板のジンクス〜
「そっか、それが真実だったんだね。」
「私は佐久間さんが傷つくと思ったから言わないであげたのに‥」
「姫夏莉もうやめろ」
「なんでよ!この子はずっとコー君と一緒にいたのよ!私が海外に行くことになってコーくんと会えなかった数年間。ずっと、ずっと隣にいたのよ!もういいじゃない、コー君を姫夏莉だけのモノにしたってっ。バチは当たらないわ」
藤堂さんがこんなに感情的になったのは初めてだ。
それだけ、耕祐のことが好きだったんだね。
大切だったんだね。
「姫夏莉‥確かに俺らは姫夏莉が海外に行く頃に婚約者になった。だけど今はもう違う。」
「はっ?なに、どういうこと?」