相合傘〜黒板のジンクス〜


「はあー。あんたってほんとお人好しなんだから。」


「なんだよ。悪いかよ。てか、盗み聞きしてたのかよ。趣味悪」


「気になっちゃったんだからしょうがないでしょ!それより、なんで自分から別れ切り出してんのよ。あんたが言わなければ雪菜は自分からなんて絶対にしないからずっと付き合っていられたのに。バカじゃないの?」


由真は腕を組んで言った。



「だからこそだよ。雪菜は自分の中にまだ耕祐がいるから俺に悪いと思ってなにも言わなかった。だけどそれじゃ俺が嫌なんだよ。それに、俺なんかよりも雪菜は耕祐のところにいた方がいい気がするしな。」



「本当のバカだこいつ」


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