【短】あたしを姫と呼ばないで!?
そう、あれはあたしが放課後、生徒会室で資料整理をしていた時から話が始まる。
いつも通りの時間に、いつも通りの仕事内容。
パチン、パチンと 資料をホチキスでとめるあたしの音だけが生徒会室に響いていた。
そしてあたしが生徒会室に来て仕事を始めてから10分後のこと。
ドタバタとした騒がしい音ともに 双子のリクとカイが仲良くやってきた。
両手に紙袋いっぱいのチョコレートを抱えて。
「二人ともお疲れさま〜」
アハハ、と乾いた笑い声とともにあたしは返す。
そして 二人と同じクラスのおかげで 朝から何度も見続けてきた光景を思い出していた。