信号は赤 【超短編】
「これ入れてたの?知らなかった」
「まぁ、その曲って俺の趣味じゃないしな」
「じゃ、なんで入れたの?」
「なんとなくだよ。それよりさ…」
「うん?」
女が選曲ボタンから手を話して男を見る。
「ほら、これ」
男はポケットからそれを出して、女に投げる。
「え?」
女はそれ、と男の顔を交互に見ている。
「由希、俺と結婚してください」
「え…?」
信号が青に変わる。
男はアクセルを踏む。
女は、放心状態だ。
「結婚して?」
男はまったく、女を見ない。
「はい―…」
女は婚約指輪を握り締める。
男は前を向き、運転しながら微かに笑った。
それを見ながら、女が言う。
「将人、大好き」
女は指輪をより一層、強く抱き締めた。
プロポーズ。
信号が変わるまでの三分間の話。
「まぁ、その曲って俺の趣味じゃないしな」
「じゃ、なんで入れたの?」
「なんとなくだよ。それよりさ…」
「うん?」
女が選曲ボタンから手を話して男を見る。
「ほら、これ」
男はポケットからそれを出して、女に投げる。
「え?」
女はそれ、と男の顔を交互に見ている。
「由希、俺と結婚してください」
「え…?」
信号が青に変わる。
男はアクセルを踏む。
女は、放心状態だ。
「結婚して?」
男はまったく、女を見ない。
「はい―…」
女は婚約指輪を握り締める。
男は前を向き、運転しながら微かに笑った。
それを見ながら、女が言う。
「将人、大好き」
女は指輪をより一層、強く抱き締めた。
プロポーズ。
信号が変わるまでの三分間の話。