私は私につくられた
朝は決まって6時に起きる。
夢の中での私は起きた瞬間にいなくなる。

今日から私は、高校生になる。

新しい制服に袖を通す。
家族は、皆明るい。

お母さんが「咲ーご飯早く食べなさい。」

お父さんはまだ寝ているみたい。

そんないつもの朝。

ご飯を食べて家を出る。

お母さんが「すぐに出るから先に学校いっててー」とバタバタしながら叫んでいる。

外に出るとまだ少し肌寒い。

それでも気持ちが軽くなるような気持ちのいい朝だった。

一人の時間は好きだ。
私は私を作らなくていい。
作る必要がないから。

ただただ空の色に見とれていた。
風に押されながら私は学校に足を進めた。
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