運命の人。~俺様教師と秘密の恋~
「…陽一…!」
背中に木の根っこが当たって痛い。
足は腫れていて動かせない。
何とか押し退けようと手で押そうとしてもすぐに掴まれて身動きがとれなくなった。
陽一に見つめられると
クラクラする....
「怪我人相手に最後までしねーよ」
その言葉を聞いて、
少しだけ安心して。
私の微妙な表情の違いを感じとったのか
陽一は唇から耳の裏、首筋を丁寧にキスをしていく。
「……陽、一」
こんな気持ちになるのは
この場で他に頼れる人がいないから?
それをわかっていて陽一は
こんなことをしてくるの?
「………お願い、
…やめて………!」
これ以上将人を裏切りたくない。
その一心で
必死で陽一を拒んだ。
「お前は無理やり俺に
やられてるって思っとけ。
悪いのは俺だけだ、
お前は少しも悪くねぇ。
だから
…素直になれよ」
優しい声で言われキスを受けた瞬間
、
私の心の中で僅かに残っていた理性が消し飛んだ気がした。
………そうだよ。
私は今も前だって無理やりされてて。
悪いのは陽一....
私がこんな気持ちになるのも....
全部。
「…陽一」
何度も自分に言い聞かせ
初めて素直に陽一を受け入れた。