運命の人。~俺様教師と秘密の恋~
「あの後輩に?
裏庭連れていかれたの!?」
昼休み、校庭のベンチで里佳は
お気に入りのクリームパンを
頬張りながら驚いた。
「私朝来るの遅いからユメに
話しかけやすかったんだろうねぇ
いやでもその噂も妙に驚かないわ。
いかにもやりそうだし
やられそうだよね
将人くんもぼけっとしてるし」
相変わらず里佳は思ったことを包み隠さず言う所が清々しくて逆に気持ちいい。
「でも将人くんは誰がどう見ても
ユメの事好きってわかる位だから
なびかないと思うし大丈夫だよ」
そう言ってくれる里佳に今のぐちゃぐちゃな自分の気持ちを相談することは出来なくて。
「あ、噂をすれば」
里佳の言葉につられて
グラウンドを見てみると
友達とサッカーしている
将人を見つけた。
いつものように笑顔で
ボールを追いかけてる。
あの顔を見るのが好きだった。
ううん、
今もあの笑顔が好きなことに
変わりはない。
それなのに………。
ふとボールを追いかけていた将人がこっちを見た気がして、
反射的に視線をそらしてしまった。