運命の人。~俺様教師と秘密の恋~
自分の気持ちに素直になったら
一気に目の前が開けた気がする。
涙の溜まっている目をしっかりと開いて
目の前の優しい人をまっすぐ見つめ返して
「………ごめんなさい、功太くん。
私、他に好きな人がいるから
気持ちには答えられない。
でも、好きになってくれてありがとう。」
…深々と頭を下げた。
「あ、ぬいぐるみ…「いいよ、それは篠崎にあげたんだから。悩んだらそれ見て思い出して」
そして、
「またね」といつものように笑って
功太くんは帰っていった。
功太くんの後ろ姿を見送りながら思う。
教師だからとか、
小宮先生が元カノとか、
そんなの関係ないんだって。
陽一が私を好きじゃなくても
私は陽一が好き、
それだけでいいんだって。
やっと
自分の気持ちに正直に向き合えた。
「………よし」
自分の部屋に戻ってすぐ、
ずっと待たせていた将人に
一通のラインを送った。
【待たせてごめんね。
話があります。
空いてる時間があったら教えてください】