運命の人。~俺様教師と秘密の恋~
陽一の腕の中は
とても幸せで愛しくて
「…ユメ…」
私を抱き締めながら
何度も私を呼ぶその声が
堪らなく好きで
「…陽一…
好きなの…っ…」
夢中で手を伸ばして
陽一を引き寄せると
彼は酷く辛そうにしていた。
どうしてそんな顔をしてるの?
どうしてそんなに泣きそうなの?
聞きたいのに
彼の全てに翻弄されて
…意識が遠くなっていく。
朝方、
「今以上に傷ついても知らねぇからな」
薄明るくなった部屋で
小さく呟いた陽一のその言葉を
私は聞いていなかった。