君の隣でクリスマスを祝う
君の隣でクリスマスを祝う
冷たい手
吐息が――
私たちを取り巻く空気をじんわりと湿らせる。
二人の身体から発せられる熱が、この部屋の温度を上げ、凍える外界と私たちとを薄く隔てる窓を白く染め上げていく。
私に触れる彼の手はいつも冷たい。
ひんやりと細い指が私の身体を這い、火照る私の輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。
彼の手の冷たさは、私の感覚をより研ぎ澄まさせ、言い知れぬ快楽を連れてくる。
彼の情熱を受け止めきれぬ私は、その刹那全身を震わせ、深い夜の闇へと意識を落とした。