シュガーポット


2人で離れていた4年分話したあと。


「....京。桃果と連絡は取れてんのか....?」


俺はそう切り出した。


「....記憶がよ。俺の記憶が....わかんねぇん

だよ。」




「....京?それまじかよ。」




「嘘ついてどうすんだよ。」



頭が真っ白になった。



「記憶が無いのになんで愛を彼女だと言っ

た?」




「....ただ、似ていたんだよ。だから、この

子は桃果だって。そう思ったんだよ。

それに、多分和珠に嫉妬してて....悔しかっ

たんだよ。野球では毎回トップにたって

て。いっつも楽しそうに笑ってた。

....でも、お前も辛い思いしてたんだな....」



切なそうに笑う。
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