俺様彼女
「あ〜本当川辺は純情少年だな!」
「黙ろうか。ほれ着いた」
「よし、ご苦労」
三木は俺の頭をわしゃわしゃと撫でてにかっと笑う。
一方俺はというと照れ隠しにふてくされた顔をする。
俺も割とツンデレかもしれない…
「さぁ上がれ!」
三木はそう言って玄関を開けた。
「おじゃましまーす」
「あらまぁ、慎太郎くん?いらっしゃい!」
この人は三木の母親、
三木夏江さんだ。
ちなみに三木とは真逆でおっとりしている人である。
「川辺、私の部屋の模様替え手伝ってくれるらしいから上うるさいよ」
嘘つけ、無理やり手伝わせるくせに。
「あら〜!慎太郎くん助かるわ〜お父さんも仕事忙しいし全然出来なくてねぇ」
口元に手を添えて上品に笑うおばさん。
三木ん家はなかなかの金持ちで、何故三木がこんなヤツなのか謎だ。
「ほら川辺行くぞ」
「はいはい。じゃぁ、おばさん失礼します」