俺様彼女

ちらりと三木を見ると申し訳なさそうな顔をして俺を見つめている。

三木も俺と別れたくないみたいだし…

どうにかせねば!

「俺は別れるつもりありませ…」

「速やかに別れなさい」

ぷっちーん

……人の話はちゃんと最後まで聞こうか。

「だから別れないって言ってんだろうが!」

俺はキレた。
もう兄だろーが関係ねぇ!俺の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえってやつだ。

「あ゛ぁ゛?!てめー生意気な口たたくじゃねーか!」

「兄貴だかマネキンだか知らねぇけど、三木は俺にベタ惚れなんでね」

「いや、ベタ惚れではないぞ」

え――――?!

三木何話ややこしくしてんの?!

三木(兄)笑ってるし!

「残念だったな。我が妹は――…」

「でも別れないぞ」

『………』

静まり返る部屋。

俺と三木(兄)は睨み合う。
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