俺様彼女

「ええ!あのキッとしたキツネのようなツリ目はたまりませんわ〜!

あっ、ツリ目にもタイプがありますのよ?

私は、一重の切れ長ツリ目も大好きなんですが、慎太郎さんのような二重の軽いツリ目もタイプですの♪

逆に嫌いなのは犯罪者のようなただキツいだけのツリ目ですわね〜…

って、慎太郎さん?変な顔をされて、面白い人ね」

違います。

意味が分からなくて変な顔してるんです。

あぁー学校遅刻だよ…

「ところで慎太郎さん。私、慎太郎さんに一目惚れしましたの!私とお付き合いなさらないかしら?」

「………は?」

俺が放心状態でいると、菜奈瀬ちゃんの後ろから男が走ってきた。

「菜奈ちゃん!!」

「げっ、史也さん…」

あ、げって言ったよこの人。

「僕というものがありながら、どーゆーことですか!」

男は、なかなかの大人のイケメンだぞ?

どーゆーことだ?

「あなたのツリ目にはもう飽たの!こちらにいらっしゃる慎太郎さんのツリ目をご覧になって?!すごく良いものを持っているでしょう!」

「くっ…たしかに良いツリ目だ…」

男…史也は悔しそうな顔をするが、俺は再び放心状態になる。

俺、良いツリ目なんだ…

つーか、コイツら…

馬 鹿 ?
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