俺様彼女
「ところで俺学校〜…」
「でも菜奈ちゃん!コイツ庶民だし!」
「え、庶民って言う奴始めて見た…」
じゃなくて…
学校行きたいんだけどな…てゆか、あんたら学校は?
「別に構いませんわ。私お金ありますもの」
「そらそーだ」
じゃなくて…!
くそっ!ツッコミ役ってめんどくせぇ!!
あ…
良いこと考えた!
「菜奈ちゃん僕のどこが不満なの?!」
「だからツリ目だって言ってるじゃないっ!」
「ツリ目って――…!あれ?」
────────
「逃げきった……」
なんとかこっそりと逃げきった俺は、学校の駐輪場にいた。
「そーいや華鳳凰って学校ねぇーのかな?」
「華鳳凰がどうしたんだ?」
「いや〜さっき菜奈瀬とか言う子と――…って…なんで三木がいんの?」
目の前には鞄を持った三木。寝癖が直ってないし、こいつも今来たんだろう。
「寝坊した」
「見れば分かる」
「じゃあ聞くな」
……ひどっ
三木はスタスタと俺の先を歩き始め、あわてて追いかけた。
「そういえば、花子ってなんだ」
「菜奈瀬だよ。花子ってベタな名前すぎだろ」
「あははっ。朝からツッコミご苦労だな」