俺様彼女

「かわ――…」

「和真のばかっ!!!」

「ちょ…美雪…」

へっ?!
今度は何っすか!!

「和真くん、どうしたんだ?」

三木がカーテンを再び開けて、和真に訪ねる。

和真は椅子に座ったまま、ドアの方向を見て答えた。

「…おこらせちゃった」
バン!

「は?」

「何で陸上辞めちゃうの…」

木村…壁殴った…?

「言ったでしょ、ここ3ヶ月タイムが伸びないんだよ。これが俺の限界なの」

和真は困ったように眉を下げて、木村に言った。

「だめだよ…」
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