俺様彼女
要さんはそっぽを向いて親切にもそう言った。
「早く行け!」
「あ、ありがと――…」
「川辺?兄貴?何してるんだ?」
むむむ?
可笑しいぞ
後ろは校舎じゃなくて、道路のはずなのに…
三木の声?
「げ、梢」
「………要さん…騙した…?」
「うるさいっ!貴様と我が愛しの妹をまだ認めたわけじゃないんだ―――!!!」
「昼間からうるさいぞ!ホレ川辺。さっさと行くぞ」
「くそっ…」
このシスコン野郎!
ぜってー勝ってやる…!!
俺は三木に引き連られるような形で、校舎の中へ入っていった。