俺様彼女
「あとは屋上に行くだけですわよ」
「梢!」
「梢ってゆーな!」
「いーから!早く行くぞっ」
奈菜瀬は笑って俺を見る。
俺も笑ってから、三木をひっぱって走りだした。
「あとは階段登るだけ…!」
「さて、そーかな」
「はぁ?」
横を見ると、和真が。
なぜ?
「美雪?!」
今度は三木が驚いた声を上げる。
「お先に行くよ。美雪」
「おっけー」
「なっ、ちょ!」
「バカが!川辺全力疾走だ!」
和馬たちの後を追って、階段をかけ登る。
―――まずい。
このままじゃ……