君の恋人。
会議室に入った瞬間、冷えた空気が体を纏う。
1番乗りなら、しょうがないが暖房のスイッチを入れる。


書類に目を再度通してしっかりプレゼンテーションの準備をする。
本当に大変なものだ。
まだまだ新人の私にはまだ少し慣れない事が多すぎる。


次の瞬間





コンコンコン





と3回ノックの音が聞こえた。





『どうぞ、もう準備は出来てますよ。』




と席から立って見た先には、あの例の苦手な先輩がこちらに目を流しながら入ってきた。
キツい香水の匂い。
本当にこの密室では勘弁してほしい。
何の匂いだこれは。
この人の嗅覚を疑う程気持ちの悪い匂いだ。





全員揃い、さて例の保育士さんに来てもらう...と、なり



コンコンコン


と再度鳴ったドアを見ると...



息を飲んだ。



アイツだ。



ありがちな感じだが、私の元片想いの幼馴染み。




『マジか。』




その言葉しか出てこない。


とりあえず、相手は気が付いてない。
顔色を変えずに過ごせば全然大丈夫だ。
余裕のよっちゃん。

『では...』

と先輩が切り出し、会議が始まる。

この2時間弱。

こんなに私だけ気まずい空気を纏ってる人間はいないだろう。
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