プリンセスになりませう!?
詳しく聞きたいが彼女の性格を知るだけに今暫くは我慢するしかなく、癇癪が治まるまで耐えて聞く。
だが葵が素直に聞いている姿さえ満足いかないらしい
「何黙っているの! 相変わらずつまらない子だわっ!」とさらに罵倒が続く
愛華さまのことは幼少のころからよく知っている。
嫌と言うほど知り尽くしている。
癖も話し方も性格も。
けど今回はいつもと少し事情が違う。
本来ながらの傲慢さは変わらず変わず
いつものように葵を見下し色々と無理難題を押し付けるが
自分に絶対の自信を持つ彼女が自分自身の見代わりをすることは絶対になかったからだ。
年内のスケジュールとは一体どういうことか、
話も分からず別世界な会話に迷宮し
いつものように「はい かしこまりました」と簡単には答えれるはずもない。
「愛華様、わたしが代理ってどういうことですか?」
彼女が落ち着くタイミングを計らってようやく尋ねる。
「言葉の通りよ
あなたが行くの 私の代わりに。
残念ながらかなり役不足だけどっ!」
こんな予定じゃなかったのに、と嫌味に眉を吊り上げ、
腕を組んでいた右手を葵の眉間をつつきながら馬鹿にした口調は止まらない
「期間は…そうねぇ、1週間帰ぐらいは帰る予定はないわ
年明けぐらいかしら?」