プリンセスになりませう!?
「そんなにですか? む、む無理です!

一回でも自信がありません


なのに1週間も―――――・・・

そんなの出来ません、どうかお許しください」


必死に頭を下げて許しを請おうとしても取りつく島もない



「無理ですって? 

誰に向かって言ってるつもりなの?

拒否権すらないのに口答えするとは、恩知らずでほんとに生意気だわ


葵、何か誤解してないかしら?


誰もあなたが本当にプリンセスになれるとは始めから思ってないわよ」



「申し訳ありません、

で…でもパーティなどは麗華さまのお知り合いの方もお見えになりますよね?

勤めれる訳がありません」




「お黙りなさいっ! 

着物はもう用意してるし、わたしの言うことは絶対なの!!

葵は九条家に恩があるでしょ?

いつから刃向うような恩知らずになったのかしら?」


「いいえっ、そんなつもりでは――――」


「それならちゃんと私の言うことを守りなさい

外国人から見れば日本人が着物を着て、

髪を結って口数少なく控えめな態度でいたら誰だって一緒に見えるわ

目立たないようにしていれば大丈夫よ


写真を撮られそうなときは視線を下げて、しおらしく演じて上手く誤魔化しなさい」


「でも…もし、お知り合いの方なら、どうすれば―――」


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