陽のあたる場所へ

「本当は友達なら、そんな男、やめなさいって言うんだろうけどさ…
沙織はどう思うの？」

「そりゃ私だって、できるならやめた方がいいと…」

「違う、違う。そんな当たり前の事聞いてんじゃないのよ。だって恋愛って、損得なんかを冷静に考えて割りきれるモノじゃないでしょ？
彼がね、ホントに沙織のことを体目当てにしか思わない性悪男なのか、それとも何かトラウマを抱えてて、その心の傷だとかそんなものをぶつけてるのか…」

「あぁ…。う～ん…何かあるんだろうと感じることはあるけど…。だから、私でストレス発散してるだけなんじゃないかと…」

「そうなのかなぁ…沙織に何か助けを求めてるんじゃないのかなぁ…」

光里は、そんなことを言ってくれたけど、自分にそんな力なんかない。

助けを求めたいのなら、恋人に求めるだろう‥。