陽のあたる場所へ


時の流れは、傷ついた心を癒す、とても大切な味方だ…。
つくづくそう思う。





「今日はどうしたの?こんな所で」

「あ、ほら、会社の同僚の光里のとこに行ってて…」

「あぁ、光里ちゃんかぁ…懐かしいな。彼女も元気?」

「うん。貴くんと結婚してね、実家に近いマンションに住んでる」



社会人になり、光里と仲良くなってから、亮を会わせる機会があった。その後、光里と貴と、四人で食事をしたり、飲みに行ったりする機会も度々あった。


その頃の会話の中で、光里の実家と、亮の家が偶然同じ駅だということもわかったのだ。


「そっかぁ…光里ちゃんと貴くん、結婚したのか」

「うん、今日も会って来たけど、貴くん相変わらず優しいし、光里も幸せそうよ」

「それは良かった」

< 82 / 237 >

この作品をシェア

pagetop