ずっと君を。





———それから約1年後の3月14日。合格発表の日。


私は花咲高校の掲示板に結果が貼られるのを、たくさんの受験生と保護者で溢れる校門前で待っていた。


……受かってますように!


お母さんには「1人で行く」と言って来てみたけれど、凄く緊張する。


その何とも言いようのない緊張感に、思わず両手をギュッと胸の前で組んだ。


……大丈夫。大丈夫。


ドクドクと音を立てる心臓を少しでも落ち着かせようと、1人目を瞑って深呼吸する。


そして辺りがザワつき始めた頃、高校の先生達が掲示板に被せられたシートを剥いだ。


5370……5370……、


自分の番号を心の中で呟きながら、ズラリと並んだ数字から探し出す。



「———あった!」



嘘!? 受かった!


あまりの嬉しさに目からは涙が溢れてくる。


……頑張って良かった。




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