ずっと君を。
そこには身長が1年前のあの日より高くなり、更に格好良さが増した姿で立つ拓人がいた。
……何で?
そんな私の疑問を見透かしたように口を開く。
「お前の合否を知りたかったから」
「え、それだけの為にわざわざ?」
あの日以来、学校で見かけることはあっても拓人が私の部屋に来ることはなかった。
だからこうして話すのも約1年振り。それもあってか、少しだけ緊張する。
「……いや、実はさ、俺もここ受かった」
“俺もここ受かった”……?
「……ええええ!?」
私は驚き過ぎて頭が真っ白になった。
あの勉強嫌いで、課題は私の答えを写していく拓人がこの県で最も難しい高校に合格したの?
……もうなんだか、わけが分からない。