恋は盲目
「司が言う通り、浮気相手が私以外にもいることくらいわかってた。私はもう、龍ちゃんの"2番目"ですらないことくらい、わかってるんだよ…」
ずっと心にしまっていた感情が、溢れて止まらなくなる。
頬を伝いながれる涙が零れ落ちて、着ていたシャツを濡らした。
「高校生の頃から龍ちゃんのこと、ずっと好きだったの。1度は告白してフラれたわ。でも諦められなくて、大学まで追いかけてきた。私はバカだね。あんな浮気ばっかりする人を想い続けるなんて……」
司は何も話さない。
龍ちゃんを想い続けるわたしを、バカだなって思っているのだろうか。
「でもねやっぱり、龍ちゃんが好きなの。諦めるなんてできない」
浮気相手だっていい。
何番目だっていい。
私は自分に言い聞かせる。
「…私、帰るね。みんなに体調悪いから帰るって言っておいて」
私はドアの前に立ち尽くす司を押しのけて、ドアの外へ出た。
下を向いたまま、司の顔は見なかった。
どんな表情をしていたのか、私にはわからなかった。
私は現実に背を向けたまま、廊下を走り抜けていった。
ずっと心にしまっていた感情が、溢れて止まらなくなる。
頬を伝いながれる涙が零れ落ちて、着ていたシャツを濡らした。
「高校生の頃から龍ちゃんのこと、ずっと好きだったの。1度は告白してフラれたわ。でも諦められなくて、大学まで追いかけてきた。私はバカだね。あんな浮気ばっかりする人を想い続けるなんて……」
司は何も話さない。
龍ちゃんを想い続けるわたしを、バカだなって思っているのだろうか。
「でもねやっぱり、龍ちゃんが好きなの。諦めるなんてできない」
浮気相手だっていい。
何番目だっていい。
私は自分に言い聞かせる。
「…私、帰るね。みんなに体調悪いから帰るって言っておいて」
私はドアの前に立ち尽くす司を押しのけて、ドアの外へ出た。
下を向いたまま、司の顔は見なかった。
どんな表情をしていたのか、私にはわからなかった。
私は現実に背を向けたまま、廊下を走り抜けていった。