好きっぽい★
もう……ダメ……。


「ほら。ナギの足元に……」



「き……きゃああああああ!」


もう限界だった。

無意識のうちに、あたしは大声で叫ぶとカジ君の腕にしがみついていた。


「ヤダッ、ヤダッ……」


「にゃああああああ」


って、にゃああああ?

スリスリと足元に擦り寄ってくる物体。


「にゃんこ?」


「そ。犯人はこいつ。こいつすぐ人の部屋入って、勝手に物盗んでくんだよなぁ……って、ナギ大丈夫?」



「へ? うわあああああ!」


慌ててカジ君から体を離した。

あたしってば、カジ君の腕をガッチリ握ってた。


「うう……ごめんなさい」


シュンとうなだれるあたしの様子に、カジ君は楽しそうにクスクス笑ってる。


そしてしゃがみ込んで、にゃんこを抱きかかえた。


「おい、お前、カレンダーどこ持っていった?」


なんてにゃんこに尋ねながら、にゃんこの口元に唇を寄せた。

う……。

いいなぁ。

今真剣に、にゃんこに変わりたい……ってそう思った。

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