好きっぽい★
「う……ごめんなさい」


もう、やだ。

なんであたし、カジ君の前だとこんなかっこ悪い姿ばっかさらしちゃうんだろう……。

カジ君の彼女って年上なんだよね。


きっと落ち着いてるんだろうなぁ……。


うう……もう泣きそう。


なんて落ち込んでたら、ふいにケイちゃんが口を開いた。



「でも、こんな大きな家に4人で住んでるなんて、なんか寂しくないですか?」


「別に寂しくはないよ。てか、ちなみに、うち3人だけど」


カジ君はチャーハンを食べながら、サラリと答えた。


――3人?


カジ君とお兄さんと……あとはお父さんかお母さん?

カジ君のご両親のどちらかは亡くなってるってことかな。


なんて考えていたら、襖がスッと開いて、誰かが顔を覗かせた。


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