好きっぽい★
そしてあたしの番が回ってきた。


怖いけど、大丈夫。

あたしにはお守りがあるから。



カジ君に守ってもらってるような気がして、あたしはトンネルの中へと足を進めた。


無我夢中でひたすら進んだ。


するとトンネルの先に明かりが見えてきた。

出口付近にロウソクの明かりがともっていて、そこにお札が置いてあった。

最後の1枚を取って、後は帰るだけだ。


そう思った瞬間、突然強い風が吹いて、あたしが手にしていたのと、出口に置かれていたロウソクが両方消えた。


「きゃ……」


大きな声は出なかった。

人ってホントに怖い時には、声が出せないんだ。


怖い……怖い……怖い。

真っ暗で、目を開けているのか閉じているのかすらわからない。


「も……やだぁ……」
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