好きっぽい★
「あたしも……あたしも一目ぼれだった。でも、カジ君に彼女いるって思ってたから、諦めなきゃ……ってそう思ってた」
「そか。ごめんな……」
カジ君はあたしの腕をつかんでそっと引き寄せた。
そして髪を優しく撫でる。
「エリさんとのこと、なんか中途半端な状態だったから……。ホントの気持ち、言い出せなかったんだ」
カジ君はあたしの両頬を包み込むようして、顔を上げさせた。
キスされるんだ。
そう思って目を閉じたら、カジ君の唇がそっと触れた。
――コホンッ
入り口の方から咳払いが聞こえて、あたし達はあわてて体を離した。
いつの間に戻ってきたのか、お兄さんがニヤニヤしながらこちらを見てる。
「行くぞ」
カジ君はお兄さんを無視して、あたしの手を取って歩き出した。
前を通りすぎる時、お兄さんはあたし達をからかうように言った。
「またさっきのヤラシイことの続きすんのー?」って。
その途端、ボンッて火がついたみたいに顔が熱くなる。
お兄さん……やっぱり。
「お前、やっぱ覗いてたのかよ――?」
カジ君の悲痛な叫び声が廊下に響き渡ってた。
こんなお兄さんがいる彼に、ホント同情しちゃう。
ご愁傷様。
「そか。ごめんな……」
カジ君はあたしの腕をつかんでそっと引き寄せた。
そして髪を優しく撫でる。
「エリさんとのこと、なんか中途半端な状態だったから……。ホントの気持ち、言い出せなかったんだ」
カジ君はあたしの両頬を包み込むようして、顔を上げさせた。
キスされるんだ。
そう思って目を閉じたら、カジ君の唇がそっと触れた。
――コホンッ
入り口の方から咳払いが聞こえて、あたし達はあわてて体を離した。
いつの間に戻ってきたのか、お兄さんがニヤニヤしながらこちらを見てる。
「行くぞ」
カジ君はお兄さんを無視して、あたしの手を取って歩き出した。
前を通りすぎる時、お兄さんはあたし達をからかうように言った。
「またさっきのヤラシイことの続きすんのー?」って。
その途端、ボンッて火がついたみたいに顔が熱くなる。
お兄さん……やっぱり。
「お前、やっぱ覗いてたのかよ――?」
カジ君の悲痛な叫び声が廊下に響き渡ってた。
こんなお兄さんがいる彼に、ホント同情しちゃう。
ご愁傷様。