続・生きる。
そして私たちは映画を見た。
「由茉、顔洗ってくれば?」
私は泣きすぎたのだ。
これは絶対に選択ミスだよ、兄。
恋愛映画なんだろうけど
彼女が病気で死んでしまうものだった。
なぜ私にこれを見せたんだ…
「ん、トイレに行ってくる…」
今日すっぴんでよかったな…
私は泣き顔を直して戻った。ら…
「またナンパですか…」
どうすんの、これ。
「…一輝。」
仕方ないから話しかけた。
「由茉!」
なんだ、彼女連れかーと帰ってく女の子達。
「もー、なにしてんの。」
「俺は悪くない。」
「はいはい。」
そんなとき一輝に電話がきた。
「もしもし?
あぁ…わかった。
今から行くな。」
…用事かな?
「私一人で帰るよ?」
「いや、送る。悪いな。
まだ6時だし晴輝もバイトで遅いから
今日は如月行けよ。」
私たちは如月へ向かった。
「ごめんな、誕生日なのに。」
「いいよ。ありがとね。」
私は一輝に送ってもらって溜まり場へきた。
「じゃあな。帰りは送ってもらえよ。」
「言われなくても無理矢理にでも送られます。
ばいばーい。」
私は一輝の車を見送ってから
建物のドアを開けた。