続・生きる。
「はーやーて!
教えてー。」
「はいはい、どこ。」
颯はあれから普通で
いつも通り文句を言いつつ
数学を教えてくれている。
「由茉さー、数学苦手なの?」
「苦手っていうか嫌いかな。
体が拒否してる。
でも颯はわかりやすいから頑張れる。」
「ふーん。」
私はテストまで、溜まり場へ通い
みんなに勉強を教えてもらった。
「なんでみんなそんな頭いいの?」
「前もいったと思うけど、要領がいいだけ。
要点をまとめて覚えて、あとは頭の柔軟性。」
哉斗が答えた。
「それなりに授業も聞いてるしな。」
爽が言った。
「私も努力してるのになぁ。」
「勉強はね、みんな小1からの積み重ねだから。
由茉ちゃんは学校毎日通い初めて
まだ1年もたってないからやり方わからなくて
当然なの。ずっと勉強してこなかったやつもね。
そんな簡単に出来たらみんな頭いいでしょ。」
「…哉斗…それ慰めてるつもり?」
「全然だな。」
湊が答えた。
「えー!フォローのつもりだったのに!」
「気持ちは伝わったけどね…」
私は苦笑いしかできなかった。