続・生きる。
「…湊?」
まだ俺は部屋についていないのに
俺だとわかったのか由茉の声が聞こえた。
俺は由茉の部屋に入った。
「…なんで雄がいんだよ。」
「すみません、勝手に。」
「…人の女の部屋にはいるとは
良い度胸してんのな。」
「そんな言い方ないんじゃない?」
「は?」
由茉が間に入ってきた。
「雄は私を気にしてきてくれただけなのに
なんでそんなこと言えるの?」
「雄を庇うのかよ。」
「雄は悪くないじゃない。
リビングでは一輝が寝てたから。
それだけの理由で部屋に案内した。
やましいことなんてしてない。
そんなに怒ることなの?」
「昨日は和真、今日は雄。
俺のことバカにしてんの?」
「は?それはどっちよ。
…初めてのお祭り楽しみにしてたのに…
女の人とは消えるし、なにも話してくれないし
挙げ句のはてに来るなって言って終わりって。
私は湊のなんなの?
バカにしてんのはそっちでしょ!?」
「由茉、落ち着け。
湊と雄も今日は帰れ。」
一輝さんが俺らの間に入った。
そして俺らを由茉の部屋から押し出した。
「なにがあったか知らねーけど
お前らはケンカすんな。仲間だろ。」
「雄、悪かった。」
「いえ、俺の方こそすみませんでした。
湊さんの気持ちも考えずに…」
「いや、いい。
戻るぞ。」
俺と雄は溜まり場へ帰った。