続・生きる。


「それは湊、

お前がいちばんわかってるんじゃねーか?」


「…俺のせいですね…。」


「由茉は一人で日本に帰ってきた。

あいつはアメリカで暮らす選択肢もあったのに

日本に帰ってきたんだ。

友達との約束を果たすためにな。

そしてお前らと友達になった。

由茉は毎日楽しそうだった。

新しい居場所ができて嬉しかったんだ。

でも今は誰もいない。

家にいても誰もいない。

両親もいなければ俺や晴輝も日中はいない。

前までは毎日言ってたんだ。

湊が来るから大丈夫って。

でも今は言わない。

大丈夫だよって俺を送り出す。

由茉は寂しかったんだろ。

また一人になったんだって孤独を感じてた。

俺らが1日一緒にいても由茉は笑わない。

ずっと部屋に閉じ籠ってる。

湊が来る前日、和真と会ったって

由茉は楽しそうに帰ってきたんだ。

それなのに湊、お前は由茉に何て言った?

あんなこと、お前に言える資格あんのかよ。


お前らのやり方に口出ししようとは思わない。

だけどな、由茉のこと傷つけるなら

俺と晴輝がお前らを潰す。

頭に叩き込んどけ。

話はそれだけだ。」


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