続・生きる。



幹部室へ入ってすぐ湊のところに一輝から電話が来て

湊と爽は総長室へ消えた。


颯もずっと電話しているし

純は下へいってしまって

幹部室には私と哉斗だけになった。


「哉斗、日本史教えて?」


「うん、いーよ!」


私と哉斗は二人で勉強をしていた。


最近こういうことが多い。


…総会の準備、か。


「ねぇ、哉斗。

私になにか隠してる?」


「え?」


「だってみんな忙しいから。」


「総会の準備って言ったでしょ?」


「それだけ?」


「うん、そうだよ。

だって歴代の総長が全員集まるって

20年以上続いてる如月で初めてのことだから

すごいことなんだよ!」


「…そっかぁ。」


「…湊いないと寂しい?」


「ううん。そんなことないよ。

哉斗いるだけで一人じゃないもん。

でも私だけなんにもしてないから。

もし私だけ知らないことがあったら…

それはやっぱ寂しいから聞いてみただけ。

そうじゃないなら大丈夫だよ。」


「…そっか。」


「哉斗?なんか元気ないね?」


「ううん。そんなことないよ。」


…哉斗も変なの。

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