続・生きる。


「ちょっと待って?

由茉…も、見に行くの?

由茉も暴走族なの?」


「私は元姫。

湊が総長だったの。」



「え!?…意外すぎる…。」


「美月、湊は本当にすげー強くて

すげー総長だったんだ。

で、由茉もすげー姫だったんだ。

俺らに守られる立場の癖にさ

哉斗庇って男に襲われそうになるし

あ、爽のためにも男に襲われそうになってたな。

爽ってのは当時の副総長な。

俺のために女に代わりにナイフで刺されるし

湊のために殴られて記憶喪失にもなった。

こんな姫ほかにいねーよ。

だから俺はこいつに心開いてたんだ。」


「え…。」


美月はなにも言わなかった。


「ふふ、懐かしいね。」


「暴走族だから危険も多いわけ。

わかった?美月。」


「暴走族とか関係ないでしょ。

湊のときは関係あるけど

みんなは女の後始末が悪いだけ。

とくに颯ね。」


「うるせーよ。」


「美月?聞いてる?」


「うん…すごい世界なんだね…」


「楽しいけどね。」


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