伝説の女~元No.1ホスト
「何?俺に見惚れちゃってた?」と徹は笑顔で言ってきた。

「ええ、見惚れてたわよ!?悪い?純粋にかっこいいなって!!水も滴るいい男ってまさにあなたね」と私は半ギレ気味に言ってみた。

徹は眩しい笑顔を向けるだけだった。

「講師、今日の予定を教えてください」と徹はいきなりビジネススイッチをいれてきた。

「今日は…長くなる予定だから覚悟しといて。明日からは楽になるようにするから」とだけ私は伝えた。

そして準備を始めた。

資料とかにざっと目を通して、準備を整えて、部屋を出て、朝食を食べるために、朝食バイキングの会場にいった。

私たちは食事を終えると、そのまま講習の会場に向かった。

すでに受講生は集まり始めてる。

私はざっと顔ぶれを確認した。一応、前資料で予習はしていたつもりだったが…

いざ見てみると、そうでもない顔ぶれ。

まぁ、ヤバそうなヤツはいないだろうけど。

改めて、前に立つと緊張した。思い空気にならないようには心がけよう。

資料をパラパラ捲り、イメトレをする。

そんな私を横から見守る補佐、徹。

はぁぁ、飛鳥が補佐についてくれてたら、こんなに緊張せずにすんだだろうな。

なんてこと、考えてる。

そんなこと言ってる場合じゃないわ!!

いよいよ、始まった。

「改めまして、今回、講師を勤めさせていただきます、安藤 瑞希です。湘南のオーナーをしています。ヨロシクお願いします」と私は言って頭を下げた。

盛大な拍手で迎えてくれた。

「補佐の徹でーす。ヨロシク~」と徹は相変わらずのチャラさで挨拶した。

私はとりあえず、ビジネススマイルを貼り付ける。

「今回の講習についてお話させていただきます」と私は言って、

思い描いてたままのことを口にした。

「私のスタイルとして、いくつかのグループに分けて、講習を行います。一チーム、50分のみの短い講習です。質問等がございましたら、帰るまでの間にお願いします。それまではフリータイムにしたいと思います。今回は…ウチでインターンをする方を選ぶと言う名目もあります。ですので、皆さん大いに頑張って下さい!!私の目にとまった方は個人面談をさせて頂いて、インターン受け入れるかを決めさせてもらいます。こういう流れで進ませていただきますので、ヨロシクお願いします」と私は言った。

そのあと、「では、ただいまより、チーム分け面談を行います」と私は宣言した。
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