伝説の女~元No.1ホスト
とあるカフェの一角、
わたしとアキ君は向かい合って座った。そしてアキ君の隣に武信は座り、それぞれ、コーヒーを注文した。
私はノートとペンを出した。
「いくつか質問します。てきとーでも真面目にでも構いません。思ったことを口にしてください」と私が言うと、アキ君は頷いた。
他愛会話展開を心がける。
アキ君の解答はイマイチというか、面白味もない普通解答…。
武信がアキ君らしいと笑うものだから…良いかなと思ってしまったけど…。
この子、ホントにホスト向き?そう思わせるようなシンプルな解答。
大学生だから、頭堅いんじゃないの?なんて思ってしまってついついメモしながら険しい顔つきになる。
「やっぱり俺…」とアキ君が言い出したので、質問をやめた。
このままではアキ君は自信を無くし、ホストを辞めてしまうかもしれない。
せっかく武信が呼び止めて、大事に育ててるのに…。
この子だという確信と自信を持って…。
どーする私。この決断は果たして合ってるのか?
私の講義でこの子は少しはホストへの考え方が変わるのか?
私にそこまでの力があるのか?
はぁぁ…どーしよ…
そんな心の声が聞こえたのか、「オーナー、お願いします。俺の元で働くなら尚更、オーナーのところでのインターンを希望します」そう真剣に言う武信。
彼だって感じているのよね?
私と武信は相性良いし、考え方も近い部分がある。
そんな武信がそこまでこの子にこだわる理由はわからないでもない。
かといって、何とかなるもの?
ねぇ、龍ならどー思う?ついそう聞きたくなる。
けど、この場に龍はいないし…直感では間違いなくウチでインターン受けるべきだし。
私は悩んだあげく、普通に会話を楽しむことにした。
龍に私頼りっぱなしなんだな、改めてそう思う。
よし、聞いてみよう…。
禁断?の質問…。
この答えだけは私が大事にしたいキーポイントだ。
「私みたいな女はどー思う?」
私はこの質問にかけた。アキ君をウチでインターンさせる理由付けにするために。
「美しくて、かっこよくて…素敵です。憧れます!こんな人を恋人にすれば世界が変わるなって思います!」だった。
良いわね。悪くないわ…。
「…ありがとう。今ので決めたわ。OK、合格よ」と私は言った。
「あなたの世界を変えてみせるわ。ホストに対するあなたの想いと、世界観、ホストという職業に誇りを持ってもらえるように…」と私は言った。
「…宜しくお願いします」と頭を下げたアキ君。
私は改めて、今回の講師という仕事を気張ることを決意した。
龍…私の選択間違ってないよね?
蒼介は何て言うかな…?
嫌がるかな…いや、アキ君にはそんなこと思わないだろな。
問題は…武信が一緒ということか…。
けど、武信には一緒にいてもらわないと私が困る。
扱いなれてない子には慣れた人をつけるべきだよね。
蒼介だって最初そうだったなぁ~。
今やウチのNo.1だけど、来た当初はまだ少し幼くて初々しくて、すぐ龍の後ろに隠れてたっけ…
懐かしい。ホントにアキ君見てると、蒼介を思い出すな~
なんて思いながら、ニヤニヤしていたのだろう…。
不思議そうな顔して、「オーナー?」と武信がまた私のことを呼ぶ。
だからずるいって!その顔…反則だよ!
そう思うけど、言わない。調子に乗りそうだし…。
「蒼介も出逢った当初はアキ君みたいだったな~って思い出してたのよ…」なんて私が笑うと、「そうなんっすか?意外っすね!!」と急に口調が変わり、
なんだかあの時みたいで少し嬉しくなった。
「どこが似てるんすか?」とたずねてくる武信。
「初めてウチに来た頃はまだ幼くて…まさにアキ君くらいだったんじゃないかな~女慣れしてなくて…こんな子がホスト?なんて思ったほどよ。けど、今やウチのNo.1。甘え方も上手になって、頼もしい存在よ?」と私が言うと、「へぇ、あの人がね~意外…」と言う武信と意外にも興味を示したアキ君。
なんか、上手くいきそうな気がした。
わたしとアキ君は向かい合って座った。そしてアキ君の隣に武信は座り、それぞれ、コーヒーを注文した。
私はノートとペンを出した。
「いくつか質問します。てきとーでも真面目にでも構いません。思ったことを口にしてください」と私が言うと、アキ君は頷いた。
他愛会話展開を心がける。
アキ君の解答はイマイチというか、面白味もない普通解答…。
武信がアキ君らしいと笑うものだから…良いかなと思ってしまったけど…。
この子、ホントにホスト向き?そう思わせるようなシンプルな解答。
大学生だから、頭堅いんじゃないの?なんて思ってしまってついついメモしながら険しい顔つきになる。
「やっぱり俺…」とアキ君が言い出したので、質問をやめた。
このままではアキ君は自信を無くし、ホストを辞めてしまうかもしれない。
せっかく武信が呼び止めて、大事に育ててるのに…。
この子だという確信と自信を持って…。
どーする私。この決断は果たして合ってるのか?
私の講義でこの子は少しはホストへの考え方が変わるのか?
私にそこまでの力があるのか?
はぁぁ…どーしよ…
そんな心の声が聞こえたのか、「オーナー、お願いします。俺の元で働くなら尚更、オーナーのところでのインターンを希望します」そう真剣に言う武信。
彼だって感じているのよね?
私と武信は相性良いし、考え方も近い部分がある。
そんな武信がそこまでこの子にこだわる理由はわからないでもない。
かといって、何とかなるもの?
ねぇ、龍ならどー思う?ついそう聞きたくなる。
けど、この場に龍はいないし…直感では間違いなくウチでインターン受けるべきだし。
私は悩んだあげく、普通に会話を楽しむことにした。
龍に私頼りっぱなしなんだな、改めてそう思う。
よし、聞いてみよう…。
禁断?の質問…。
この答えだけは私が大事にしたいキーポイントだ。
「私みたいな女はどー思う?」
私はこの質問にかけた。アキ君をウチでインターンさせる理由付けにするために。
「美しくて、かっこよくて…素敵です。憧れます!こんな人を恋人にすれば世界が変わるなって思います!」だった。
良いわね。悪くないわ…。
「…ありがとう。今ので決めたわ。OK、合格よ」と私は言った。
「あなたの世界を変えてみせるわ。ホストに対するあなたの想いと、世界観、ホストという職業に誇りを持ってもらえるように…」と私は言った。
「…宜しくお願いします」と頭を下げたアキ君。
私は改めて、今回の講師という仕事を気張ることを決意した。
龍…私の選択間違ってないよね?
蒼介は何て言うかな…?
嫌がるかな…いや、アキ君にはそんなこと思わないだろな。
問題は…武信が一緒ということか…。
けど、武信には一緒にいてもらわないと私が困る。
扱いなれてない子には慣れた人をつけるべきだよね。
蒼介だって最初そうだったなぁ~。
今やウチのNo.1だけど、来た当初はまだ少し幼くて初々しくて、すぐ龍の後ろに隠れてたっけ…
懐かしい。ホントにアキ君見てると、蒼介を思い出すな~
なんて思いながら、ニヤニヤしていたのだろう…。
不思議そうな顔して、「オーナー?」と武信がまた私のことを呼ぶ。
だからずるいって!その顔…反則だよ!
そう思うけど、言わない。調子に乗りそうだし…。
「蒼介も出逢った当初はアキ君みたいだったな~って思い出してたのよ…」なんて私が笑うと、「そうなんっすか?意外っすね!!」と急に口調が変わり、
なんだかあの時みたいで少し嬉しくなった。
「どこが似てるんすか?」とたずねてくる武信。
「初めてウチに来た頃はまだ幼くて…まさにアキ君くらいだったんじゃないかな~女慣れしてなくて…こんな子がホスト?なんて思ったほどよ。けど、今やウチのNo.1。甘え方も上手になって、頼もしい存在よ?」と私が言うと、「へぇ、あの人がね~意外…」と言う武信と意外にも興味を示したアキ君。
なんか、上手くいきそうな気がした。