伝説の女~元No.1ホスト
「私ね、過度のブラコンなのよ。弟がいてね…その子、飛鳥って言うだけど、私の元で補佐として働いてくれてるんだけど…完璧すぎて、彼に勝れる男はいないって思ってきた。それゆうえに、恋愛なんてしなくなってた…」と私は言った。

何でだろう…こんなこと、普段言わないのに…ナゼか翔さんには聞いてほしくて…ついつい言ってしまう。

「そうですか…。なら、僕みたいなの、勝ち目ありませんね…」なんて笑う。

勝ち目ない…?!てか、何でそんな風に思うのだろう…。

私にしたら久しぶりに素敵な男性に出逢えたって喜んでるのに…。

「私ね、翔さんのこともっと知りたいなぁ。この合宿終わってもまた一緒にこうやって過ごしたいし…」と私は言ってみた。

こんなんで落とせるとは思ってない。

けど…こんな言葉しか思いつかなかった。

「ほんとですか!?僕も…もっとたくさん講師…いえ、瑞希さんとお話ししたり、色んなことしたいです。デートとかもたくさんして…瑞希さんのこと知りたいです」と翔さんは言ってくれた。

嘘…?!こんな台詞しか思いつかなかったのに…

私は名刺にプライベートアドレスと番号を書いて渡した。

「いつでも連絡して…。インターンは決定だけど…それ以降でも逢いましょ?連絡くれればすぐにでも駆けつけるわ」と私が言うと、翔さんは嬉しそうに笑った。

私達は改めてデートを再開し色んな話をした。

最後に、「またデートしましょうね!」と私が言うと、笑顔ではいと言ってくれた。

ホントに今日は楽しい1日だった。

私は嬉しさそのままに部屋に戻った。

部屋に戻ってしばらくして…

私は現実に引き戻された。

そうだったー

あまりにも彼と過ごす時間が楽しすぎて…仕事に来ていること忘れそうになっていた。

「随分嬉しそうな顔してたよ?」と徹に迫られた。

「あっ、うん。普通にデートしてしまった…」と私は正直に言う。

「そっか、久しぶりに恋愛出来そうだった訳?」と話を合わせてくれる徹。

てっきり怒られるかとおもっていた。

「…怒らないの?」と私が聞くと、

「何で?普段頑張ってるんだから、それくらいいいんじゃない?けど、一応資料はあげないといけないから…それなりの材料は出して」と徹は言った。

やけに今日の徹はものわかりがいい?

なんなんだ…この違和感…。

とりあえず、資料の材料となるものはあげた。

そしたらものの数分で資料を作ってくれた。

さすが徹。仕事早すぎる…。

「今日の徹は…少し変ね?」なんて言ってしまった。

「ものわかりいいって?」と返された。

「うん。どしたの?」と私が聞くと、

「実はね…俺も今日嬉しいことがあったのよ…」と徹は言った。

「そうなんだぁ~」と私は言った。

「まぁ。たまにはそーゆうこともなくちゃ、人生楽しくないからな~」なんて、ダサイ台詞ね。

けど、徹らしいわ…。ありがとう

飛鳥に電話しようかしら?この事是非伝えたい…。

けど、なんて返されるかな?

怒るかな?それとも…喜んでくれるかな?

「飛鳥に電話?俺席はずしとくよ…」なんて、今日の徹はホントに私の思ってること全てわかってるみたい…。

不思議なんだけど…。

ありがとうと言っといた。

私は早速、電話をかける。相変わらず、早いコールで出てくれる飛鳥。
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