ほんとのキミを、おしえてよ。
私、一度出会ったかわいい子は絶対忘れないから、多分この子とは会ったことないんだと思う。
「あ、はい!そうでふ!」
あ、噛んだ。
ふふ、かわいい。
やっぱり緊張してるのかな?
なんだか微笑ましく思いながら屈んで、女の子と目線を合わせる。
やっぱり、なーんか誰かに似てる。
「今日はどうしたの?誰かに用があったの?」
私が聞くと、女の子は少し遠慮がちに質問してくる。
「あ、の。中村さん……ですよね?」
下を向いていた視線をあげて私のことを少し見上げる。
な、なななな!
ちょっと待て、何その上目遣いテクニック!!
そんなかわいい顔で覗きこまないで!
ちょ、かわいすぎるぞ!
心臓ズキューーンって撃ち抜かれたじゃないか!
しかも!!しかもだ。そんな子に名前呼ばれたらドキドキしちゃうわよ!