ほんとのキミを、おしえてよ。



「実は縄跳びの二重跳びが出来ない!とか実はマザコンです!とか、実は学校と家でのオンオフ激しくて、家ではなにもしないダメ男です!とか。

そういう感じの、ないかな?」



「えっと……お兄ちゃんは、二重跳び出来ますね。特別マザコンではないと思いますし。家でも外でもほとんど変わらないです。

う、う〜む」



必死に頭を捻る美羽ちゃん。

そ、そんなに探さないとないの?!

本気で怖いんですけど。あの人何者?

っていうか、生きてるの?ちゃんと酸素吸ってる?


「あ、う……あ!!お兄ちゃん、カリフラワー嫌いです!」


思いついた!という顔をする美羽ちゃん。


おお……!カリフラワー!


……って、それはなんだろう。弱点なのか?


いや、でもでも!実の妹から得た貴重な情報なわけだし。今までの情報に比べたら全然有力じゃないか!

早速ノートに書き加えなきゃ。



「ちょっと待っててね」


美羽ちゃんに断りを入れて、鞄の中からノートを取り出す。


新しいページを開く。


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