ほんとのキミを、おしえてよ。

「花那ちゃんが、先輩に呼び出されてる。
花那ちゃんが晴仁くんと五十嵐くん両方に手を出したっていちゃもんつけられてるの！」


そういった途端、さっきの間抜けな表情とは打って変わって緊張した面持ちで走りだそうとする。

けれど、すぐに視線を下にして、少し意地を張ったように言う。


「っ、でも、あいつ全然返信ないし……俺行がない方がいいんじゃねーの」


はーー？なにいってんの？
あなたはほんまもんのバカなのですか？
マジでぶっ飛ばして差し上げようかしら。


「花那ちゃんが、いっつも自信無さげなのは半分くらい晴仁くんのせいなんだから！彼氏ならちゃんと自信つけさせてあげなさいよ！そんでもって、そばにいてあげなよ！

なんで、バイト先の子助けるのに花那ちゃんは助けないの！おかしいでしょうが！」


私の言葉に圧倒されてる晴仁くん。

ダメだ。この辺で止めておかないと、きりがなくなる。