ほんとのキミを、おしえてよ。


そういえば、今更だけど美女集団さん場所教えてくるとか優しいな。

普通ならわざわざ場所言わないのに。

案外いい人だったりして。



それにしても、


「はあーー疲れたー」


両手を上げて、ぐーっと体を伸ばす。


「すごい、勢いだったね中村さん……」


「まあねー、言いたいことあったから。ついね」


おかげで喉がカサカサだよ。


「水、水ー水がのみたいー」


「え、と……俺のでよければ、飲む?

あ、回し飲み嫌いとかじゃなければ」


五十嵐くんが遠慮がちにお茶のパックを差し出す。


「いいのー?
いやー、ありがたいありがたいー!」


五十嵐くんから受け取って勢い良くお茶を飲む。

喉に潤いがもたらされる。
水のありがたみに今更気づいたよ。

< 174 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop