ほんとのキミを、おしえてよ。
一瞬、何のことやらと思ったら……
そうじゃん!!
自分で言ったんじゃん!ハッキリ!
肩かしますぜって。
いや、冗談交じりでいったやつだけども!
まさか、五十嵐くんともあろうお方が本気にするとは思わなかったもんで……!
急いで訂正せねば!!
「いや、あの、あれは、!?」
って、あれ?
あれこれ、言おうとしてたこと、あるはずなのに。
全部、全部。吹っ飛んだ。
頭が真っ白になって、何も考えられない。
ただ、感じるのは、右肩にのっている物理的な重みだけ。
あの、え、っと……五十嵐、くん?
「って、ごめん。もう借りちゃってる」
え、っと……私はなんて言おうとしてたんだっけ?
ちょっと私の頭の中がこんがらがってますよ。
なんで、五十嵐くんの頭が私の肩にのっかってるんだ?
私、許可した覚えはないぞ。