ほんとのキミを、おしえてよ。
「……っ、」
っていうか、さあ!!
さっきから意識しないようにしてたけどさ!
五十嵐くんが動くたび髪が私の首にあたってくすぐったいんですけども!
はー、って五十嵐くんがため息をつくと微かに私の肌に息がかかるし!
だ、あ、なんか!もう!ドキドキするっていうか、こそばゆい!!
言葉にできないけど、なんか無性に叫びたくなるっ!
って、そうじゃなくて!!
いかんいかん。こういうのは意識したら負けなんだ。
さあ、心を鎮めて。悟りを開こう。
断じて五十嵐くんの清潔感溢れるシャンプーの香りなんて気にしてしませんから!!
「ふうー……」
私は上を向いて、頭を壁に寄りかからせる。